ヒマラヤ産鉱物原石標本003 タプレジュン地区産コランダム（サファイア）　ゆりかごのような母岩にいだかれたサファイア結晶

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推せるポイント

📌大きなパステルブルーの結晶
📌いやいや母岩付きこそが正義
📌母岩を含めた景観が堪らない

産地情報

こちらもアクアマリン同様の「カンチェンジュンガ産」タプレジュン地区の出身となります。このように美しい鉱物たちが産出するカンチェンジュンガは地場でも良いのだろうか？と思います。私自身はそういった類がわかるタイプではありませんが…。実際鉱物が産出する地域の近くにはヒンドゥ教の聖地パティバラがありますからね。熱心な教徒はインドからここまで巡礼に来ます。
尚、この産地は80年代には採掘が開始されており（恐らくその以前から地元の人間には存在が知られていたが、ヨーロッパの学者がサファイアと特定したことにより採掘が加速したと推測される）ヒマラヤ産には珍しく今も稼働している鉱山です。
通称「サファイアヒル」と呼ばれるこの一円では広域に渡って変成岩帯があり、採掘可能な地域は広いと思われます。友人である鉱夫の話によると少しずつ鉱山もシフトしているようで昔掘られていた地域は「クプタール」という場所、現行の鉱山は「ティカチュリ」と呼んでいました。尚、彼は読み書きができないのでスペルは不明です。
私の肌感覚では、昔の鉱山のものはパステルカラーが多く（例えばピンク色や薄紫も）現行の鉱山ほどブルーが濃いように思えます。
余談ですがヒマラヤというと荒涼とした岩と白い山を浮かべますね。実際は森深いジャングルのようなところが採掘地域です。ヒマラヤは熱帯に属しているので森林限界も高度に及びます。

店長の解説

母岩付きこそが正義ですよね、正義。大きなパステルブルーの結晶に白い母岩、白い曹長石を覆うよう雲母のおくるみ。まるでゆりかごのように見えてきません？
以前に話したと思いますが、この種の原石は結晶を露出させるために鉱夫が鏨などを使って手作業で「剥いて」います。いがぐりに覆われているようなイメージを持って頂ければよいかと。
それにしてもこの結晶、大きくて形も良くて色も良くて綺麗です。こういうのすごく好きなので★5つ。

注意事項

⚠️母岩の雲母は剥離しやすいのでご注意下さい。