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取扱い天然石解説

ハックマナイト

鉱物名
ソーダライト(方ソーダ石)
宝石名
ハックマナイト
主要産地
ミャンマー・モゴック地区、アフガニスタン・バタクシャン州、カナダ・ケベック州、グリーンランド、ロシア、パキスタン

ハックマナイト名前の由来

フィンランドの地質学者であるビクトルハックマンの名前に因んでハックマナイトとされた。
(命名したのは彼自身では無くL. C. Boergstroemという研究者? ※明確な記載のある文献を見つけられず)
ハックマン教授は1980年代にロシアのコラ半島で発見されたこの赤外線で色の変化を示す石がソーダライトの亜種であると発見しました。

ハックマナイトの歴史と解説

ハックマナイトの最たる特徴と言えば紫外線の下での色変化です。
色変化に関する研究論文や専門文献は多数見当たるのですが歴史や発見の裏話などは文献を見つけることができませんでした。
解説ではこの面白い色変化を主眼におき、歴史等は改めて文献等を見つけた際に和訳・記載致します。
さてこのハックマナイトのUVライト下での色変化、驚くほどに劇的であり肉眼で変化する様子を確認できるほどです。
色が染み出してくるかのようにみるみると濃くなります。
紫外線で色の変化を起こす効果は専門用語でフォトクロミズム(photochromism)と言いますが、最近は近い用語であるテネブレッセンスのほうが解説に使われがちです。
ハックマナイトのフォトクロミズムは紫外線下で色が濃くなり、遮光すると(紫外線が届かない場所に移動させると)元の薄い色に戻ります。
市場に出回る圧倒的多数を占めるミャンマー産及びアフガニスタン産において、ハックマナイトの典型色は紫です。
色変化の激しいものは遮光している状態で薄ラベンダー色のものがUV下で巨峰の紫ほどに濃くなる場合もあります。
なんとも面白いハックマナイトの色変化ですが、これは硫黄の含有によって引き起こされます。
色変化の起こる過程として、紫外線を浴びると硫黄の陰(マイナス)イオンがハックマナイトのカラーセンターに欠如している塩素イオンに替わってカラーセンターに取り込まれます。
鉱物の色は色中心に取り込まれたマイナスイオンの数や構成で色が変わるのですが、UV下で陰イオンの数が変わることにより色の変化が起こっているのです。
この色変化は永続的に繰り返されますが、高温の熱を浴びると失われるそうです。
経験的観測ですが、この色変化は濃くなるときは早く(数秒で変化)、薄く戻るときは時間が掛かります(遮光して数時間)

2009年GIAの研究によるとミャンマー及びアフガニスタン産のハックマナイトには色の変化の激しいものから全く変わらないものまであるそうです。
(最も色の変化が激しいのはミャンマー産と結論づけております)
そして色変化の激しさと硫黄の含有量の相関関係を直接的に結びつけるデータは得られなかったそうです。
つまり硫黄の含有量が多いから濃くなると言うわけではありません。
ハックマナイトの最大の特徴は色の変化であり、色の変化の全く無いものは「ソーダライト」と呼ぶのが適切では、という提案がなされております。

とてもユニークで面白い石ですのですぐに人気の希少石の仲間入りとなったハックマナイトですが、2019年現在産出の有無は不明です。
ハックマナイトは90年代以降、アフガニスタン、ミャンマー、パキスタンと相次いで発見され、盛んに採掘が行われました。
2010年頃までは定期的に入手しておりましたが、その後はほとんど手に入らなくなりました。
ミャンマーもアフガニスタンも鉱床が枯渇したのか、政治的問題もしくは利権問題により採掘が行われていないのかは不明です。
今現在(2019年時点)シャンバラストーンズで販売しているものは、取引のあるカット業者がストックしていた原石より削られたものです。
今後も希少性が増し、値上がりが予想されます。

ハックマナイトの真贋?(天然と人工処理)

ハックマナイトの特徴である紫外線下での劇的な色変化を人工的に作り出せるという話は現時点において聞いたことがございません。
それを「偽物」と呼ぶかは別にして、色変化の無いソーダライトをハックマナイトとして販売しているケースはあり得るでしょう。
当店でもハックマナイトビーズを仕入れる際は連で仕入れるのですが、連の中には色の変化の顕著な玉からほとんど変化が見られない玉もございます。
当店では色の変化のほとんど見られない玉は「色変化の弱いハックマナイト」としてグレード(価格)を下げて販売しております。
一般的にハックマナイトとして売られている色変化の見られるものであれば、何かしらの処理を疑う必要もないかと思います。

ハックマナイトのグレード評価基準

ハックマナイトの特性上、色の変化が激しいものほど評価が上がります。
変化の激しいハックマナイトは驚くほどに劇的であり、ラベンダーカラーが数秒で濃いアメジストのように変わります。
色変化の度合いに応じて評価や価値も上下させております。
また、ハックマナイトの9割以上がラベンダー紫ですが、稀にミャンマー産に緑、アフガン産にオレンジがあります。
経験上、これらの色は極端に少ないので希少性を考慮すると緑とオレンジは評価を上げて良いと言えるでしょう。
ちなみに緑もオレンジも色が濃くなる色変化が見られます(特に緑は顕著でした)
ハックマナイトにも透明感・透け感のあるものがあり、透明感・透け感のあるものほど価値があります。
稀に宝石質に透明な物がありますが、それらはファセットカットされて数カラットという宝石として販売されます。
カボションやビーズにおいては透明感のあるものはほとんど無いでしょう。
透明度のあるものほど色変化は弱い傾向にあり、どちらを取るかは頭を悩ませるところです。
グレードが落ちるにつれ、色の変化が弱くなること、白みが増すことが上げられます。
元々クラック質でもあるので、中級グレード以下となると割れ目や不純な黒点なども目立つようになる上、色の変化もほとんど見られなくなります。

ハックマナイト着用・取扱いの注意点

ハックマナイトは硬度5から6ほどありますので極度に柔らかいわけではございません。
表面もある程度ガラス質ですのでスクラッチ傷も過剰に心配する必要はありませんが、ブレスレットの場合は腕時計と一緒の着用は控えた方が良いでしょう。
クラック質でもありますので、酸性成分や油分の浸透は少し気になるところです。
それが直接的に退色や劣化の原因になるとは思えませんが、表面は柔らかい布なのでまめに拭いてあげるのが良いでしょう。
折角太陽光下で色の変化が見られる石なのですから是非身につけてみて下さい。

※ハックマナイトの記述はサンフランシスコ州立大学鉱物学者バーバラ・ボルタレー女氏文献参照及び和訳、Gem & Gemology 2009 Springの研究論文も参照しております。


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